株式会社今井書店

書籍販売とカフェ運営を融合させ、独自の体験価値を提供し続けてきた株式会社今井書店。同社では、多角的な事業展開により着実に事業規模を拡大させる一方で、経営管理の現場は深刻な課題に直面していた。
書籍、カフェ、アプリ、在庫といった主要データがそれぞれ別々のシステムで管理されており、データを集約できる環境が整っていなかった。店舗・時間帯・カテゴリ別などの多角的な分析を行いたくても、データの集約に膨大な手間を要するため、数値の確認は月次ベースに留まっていた。
その結果、経営陣が求める「日次での主要KPIの把握」は実現できていなかった。迅速な課題特定と意思決定を可能にするには、毎日数値を参照できる環境の構築が不可欠であった。さらに、社内にシステム構築を担える人材がいないという現実が、データ活用への大きな壁となっていた。こうした状況を抜本的に解消し、重要指標を日次で可視化するため、同社はデータの一元管理と自動化を実現する経営管理ツールの導入に踏み切った。
なぜkpieeを選び、どのように散在するデータの一元管理を実現し、経営判断への活用を可能にしたのか。今回は、経営管理部 部長 高橋様、榮様にお話を伺った。
導入の背景
事業ごとにシステムが孤立し、月次集計が限界。
全データの一元管理で、リアルタイム経営へ。
― kpieeを導入される前に発生していた課題を教えてください
高橋様:導入前の最大の課題は、経営やKPI管理に必要な情報を「誰もが容易に見られる」環境が整っていなかったことです。
弊社では、書籍販売、カフェ運営、アプリ、在庫といった主要データがそれぞれ異なるシステムで管理されていました。データを一元的に集約し、横断的に分析できる基盤が存在しませんでした。店舗別や時間帯別など多角的な切り口で現状を把握しようとすると、各所に散在するデータを集約する手間が発生していました。その結果、数値の集計作業は月次集計が限界となっており、日次で推移を追えていない状態でした。
経営陣が求める「日次での主要KPIの把握」をできず、数値を確認したいタイミングで最新のデータが手元に揃わないという状態に陥っていました。
本来であれば、毎日主要な経営指標を「見るべき人が、当たり前に見られる」という習慣を組織に定着させるべきです。課題の特定と対処のスピードを劇的に引き上げるためにも、抜本的に解決し、リアルタイム経営へ舵を切るための基盤が不可欠であると痛感していました。
― 数ある経営管理ツールの中から、kpieeを選ばれた理由は?
高橋様:検討段階では、Excelマクロによる集計の自動化や、一般的なDWH(データウェアハウス)・BIツールなどのSaaSも候補に挙がりました。しかし、最終的にkpieeの導入を決めた理由は、大きく3つあります。
1つ目は、kpieeを開けば最新データに一元アクセスできる点です。
「毎日数字を見る」習慣を定着させるには、ファイルベースではなく、常にWeb上で数値が最新化される環境が不可欠でした。kpieeであれば、散在するデータを集約し1つの画面で可視化できるため、理想の管理基盤を最短距離で実現できると確信しました。
2つ目は、直感的に状況の良し悪しを把握できる「視認性の高さ」です。単なる数字の羅列では、異常値や変化への気づきが遅れてしまいます。kpieeはグラフや色分けを用いたUIに優れ、専門スキルがなくても「どこに課題があるか」を瞬時に捉えられる設計でした。「誰もが容易に状況を理解できる」点は、多忙な現場と本部で共通認識を持つために譲れない条件でした。
3つ目は、BPOを組み合わせた手厚い構築支援です。弊社内には、分析基盤をゼロから構築/運用できる専門的な人的資源が不足していました。サードパーティの代理店を介さず、開発元が直接データ設計から設定支援までを一気通貫でサポートしてくれる点は、導入のハードルを下げる大きな要因となりました。リーズナブルなコストでありながら、弊社の実務に即した最適なフォーマットを共に作り上げてくれる「パートナー」としての姿勢に魅力を感じ、導入を決定しました。

導入の効果
データの一元管理で、日次でのKPI可視化を実現。
経営層と現場の目線が揃い、問題意識を統一。
― 現在、kpieeの活用により実現できたことを教えていただけますか?
榮様:kpieeの導入によって得られた最大の成果は、これまで発生していた「データの収集・集計」という膨大な手作業から解放され、現場が日常的に数字に触れられる環境を構築できたことだと確信しています。
導入前は、書籍販売、カフェ、アプリ、在庫といった主要データがすべて個別のシステムに分断されていました。基幹システムの「BookAnswer」上でも数値の確認は可能でしたが、表示形式が限られており、当社独自の観点で分析・可視化を行うには、その都度データを抽出して集計し直す必要がありました。特に書籍データは月間数十万レコードにも及ぶため、この膨大なデータを一箇所にまとめ上げ、加工・集計する作業には、担当者のリソースを使い切るほどの多大な工数がかかっていました。
そのため、詳細な数値を確認できるのは、経営管理部が会議のために準備を行う「月次」のタイミングが限界でした。現場レベルで店舗別の売上推移やカフェの時間帯別売上などの変化を日々確認することが困難であり、組織全体に「数字を見る習慣」が定着していないことが大きな課題でした。
kpieeの導入後は、これらの可視化にかかっていた工数を大幅に削減できました。RPAを活用して日次でデータを自動取得する仕組みを構築したことで、見たい数値が「パッと出る」状態を実現できたことは、運用面で非常に大きな助けとなっています。
このアクセシビリティの劇的な向上が、現場における数値活用という新しい文化を自然な形で生み出しました。導入当初は「分析習慣のない現場にツールが浸透するのか」という懸念もありましたが、一度仕組みを構築すれば更新まで自動化されるため、kpieeを見ることが日常業務の一部となりました。サービスそのものが「一元管理を前提とした設計」になっている点は、運用を形骸化させない上で非常に大きなメリットだと感じています。

榮様:システムが自動的に情報を整理してくれることで、現場が自ら手を動かさずとも最新の数値が常にそこにある状態を作ったことが、定着した要因だと考えています。また、単に「数字が見える」ようになっただけでなく、情報の出し方として「サマリデータ」と「詳細データ」を明確に切り分けて参照できるようになったことも、実務上の大きな変化です。
「全体の売上は概ね達成しているが、なぜか特定店舗の特定カテゴリーだけが前週比で落ち込んでいる」といったシーンでも、経営陣が見たいと思った瞬間にドリルダウンで深掘りし、常に最新化された正確なデータを確認できる状態を実現できました。現在は、単なる売上の推移だけでなく、本とカフェを横断した数値など、これまで確認することが難しかった新しい指標についても、現場レベルで新たに確認を始めています。
何より、「kpieeを開くだけで、いつでも最新値に辿り着ける」というアクセスのしやすさが、組織を大きく変えました。経営陣から現場まで全員が、「同一のデータソース」かつ「同じロジック」でKPIを参照する土台が整いました。
かつては、月次報告を会議で確認するのみで、現場まで数値が浸透していませんでしたが、現在は全社員が迷わず同じ数字を確認でき、経営陣から現場まで問題意識を統一できるようになりました。客観的な数値という「共通言語」ができたことで、こうした非効率なコミュニケーションは一掃され、課題の特定とその対処のスピードが格段に上がっています。
導入前までは、『数字は経営層が確認するもの』という空気感もありましたが、意識が改革され、現場も数字をあげるために何ができるのか前日実績を見ながら考えるきっかけになっています。今は現場が自ら数字の推移を追い、自分たちの仮説が正しいかどうかを検証するようになっています。
「数字を見る」という行為が、特定の部署が時間をかけて準備する特別なものではなく、現場の誰もがアクセスできる日常のインフラになったこと。そして、全階層が同じ数字を見て、同じロジックで議論し、日次で問題意識を共有できるようになったこと。確かな数字に基づいて議論できるようになったことで、組織全体が同じ方向を向き、データに基づいた本質的な改善を自律的に回していく体制へと、真の意味で進化したと実感しています。

今後の展望
経営陣から現場まで主要KPIを日次で把握。
在庫最適化による売上最大化を起点に、成長を加速。
― 今後、どのようにkpieeの活用を広げていきたいですか?
榮様:現状、kpieeの導入によって、全社で追うべき指標をリアルタイムに共有できる基盤が整いました。
もともと私たちが経営管理ツールの導入を意思決定したのは、毎日主要な指標を「見るべき人が当たり前に見られる習慣」を作るための道具として活用したかったからです。まずはこの「道具」によって、経営陣から現場までが同じ目線で現状を把握できるスタートラインに立つことができました。
具体的な活用としては、すでにKPIデータを用いて出版社との交渉資料を作成しており、仕入れ数などの経営判断に役立てています。今後は、出版ビジネスにおいて大きなネックとなる「在庫回転率」を改善すべく、在庫データの管理・最適化にも注力する計画です。
現在は、日次実績や店舗別実績を可視化するダッシュボードを実運用に乗せている段階です。
今後はさらに解像度を高め、職責やチーム別の詳細なKPIまでを日次で追える環境を構築していきたいと考えています。

― kpieeをご検討されている企業様にメッセージをお願いします!
高橋様:kpieeは、集計の手作業に追われ「毎日数字を見たくても見切れていない」という企業にこそ、強くお勧めしたいツールです。
「毎日見ても意味がない」という考え方もありますが、私たちの実感としては、毎日見られる環境があるからこそ、現場の変化を捉えた迅速な対処が可能になると確信しています。
「何から手を付けていいか分からない」という不安があっても、kpieeはデータの統合から活用まで伴走してくれます。情報の不透明さに限界を感じているのであれば、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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